みなさんは子どもの頃、お家で本音を話すことができましたか?
怒られることを恐れて、本音を話せなかったことがある経験をした方も多いでしょう。
本音を話せない回数が多かった方は、「お家での居心地が悪い」「自己肯定感が低い」などつらい経験をされたこともあったはずです。
本音を話すことは、親子の信頼関係を深め、子どもの自己肯定感を育むことにつながります。
そこで今回は、親になった私たちが「子どもが本音を話せる家庭を目指すための方法」をお伝えいたします。
一言で言うと、「家庭における心理的安全性を高めること」です。
まずは、心理的安全性についてご説明します。
心理的安全性とは?家庭における重要性を解説
心理的安全性とは、安心して自分の考えや気持ちを表現できる状態のことを指します。
家族の中で心理的安全性が高いと、子どもは親に本音を話しやすくなり、信頼関係が深まります。
逆に、安心して話せない家庭では、子どもが悩みを抱え込んでしまい、ストレスや孤独感を感じやすくなります。
家庭の心理的安全性を高めるメリットとは?
家庭の心理的安全性が高まることで、以下のようなメリットがあります。
なぜ子どもは本音を話しにくくなるのか?よくある原因とは?
子どもが本音を話しにくくなるよくある原因として、以下のようなものがあります。
これらについて、次で詳しく説明していきます。
心理的安全性を守るためのNG行動
子どもが親に本音を話せなくなる理由として、以下のようなものがあります。
以下の言動はついやってしまいがちです。できるだけ意識して、回数を減らすように心がけましょう。

やってしまっても後悔はしないでね。
後悔ってしても意味ないの。これからどういう行動したらいいかに目を向けて。
否定的な反応をされる
子どもの気持ちを否定する回数が多いと子どもは本音を話しづらくなります。
何に対しても、とにかく否定ばかりするのはやめましょう。
過度な指摘やアドバイス
何かを言うたびに指摘やアドバイスをされると、「これを言ったら指摘されるのでは…?」と、自分の意見を言うのが怖くなります。
怒られることを恐れる
失敗や間違いを話して怒られる経験が多すぎると、正直に話せなくなります。
以下のような怒り方は控えましょう。
親が忙しくて話を聞いてくれない
子どもが話したいときに、親がスマホや仕事に夢中だと、会話を諦めてしまいます。
仕事をしているママさんが増え、帰宅後は家事で必死、毎日の生活を送るので必死な方が多いのが現実です。
この時間は一緒に気軽にお話しをする時間など、意識的に気軽にお話しする時間を作るように心がけましょう。
威圧的な態度をとる
親自身が怒りやすかったり、威圧的な態度を取りがちなケースもあります。まず認識することが大事です。
意識的に怒ることを減らし、笑顔でいる時間を増やすようにしましょう。

無意識に自然とやってしまってることが多いもの…。家庭内の心理的安全性を高めたいと思われている方は、意識してNG行動を控えるだけで家庭内の雰囲気は変わります。
今日からできる!子どもが安心して話せる環境づくりのコツ
たくさん笑い、楽しみながら子どもと接する
子どもは、親の表情や雰囲気を敏感に感じ取ります。
一緒にいる時間を大切にし、体験を共有するのがおすすめです。
笑顔が多く、リラックスした空気の中では、自然と「ここは安心できる場所だ」と感じます。
逆に、いつも厳しい表情だったり、ピリピリした空気だったりすると、「何を言っても怒られるかも…」と不安になり、自分の気持ちを素直に話せなくなってしまいます。
おすすめしたいのは、冗談を言い合ったり、ちょっとしたミスを「ドンマイ!」と笑い飛ばしたりすること。
「間違えても大丈夫」と思えるようになり、子どもは安心して自分の考えを話せるようになります。
子どもの話をしっかり聞き、承認する
子どもの目を見て「話を聞いているよ」という姿勢を示すことが大事です。それだけで、子どもの中に安心感が生まれます。
私の場合、両手でぐずぐずしている2歳の娘の腕を軽く支えて、しっかり目を見て話を聞くと、「〇〇したかった」と本音を言ってくれることがあります。
そして話してくれた場合は、「話してくれてありがとう」「そうだね」など、承認の言葉を言うことも大切です。
本音や自分の意見を言うのは、勇気がいるものです。承認してくれないことが増えると、「あの時承認してくれなかったから、この本音を言うのはやめようかな・・・」と本音を言うのをためらってしまうことが増えていきます。
つい「家事しながら」「スマホを見ながら」など「~しながらの」会話をしがちですが、会話だけの時間を作るよう意識的に努力してみましょう。
否定せずにまずは受け止める
身近な人であればあるほど、意見が違ったとき、ついすぐに否定しがちになってしまうことがあります。
特に、小さい子どもには、危ないことやダメなことはしっかり教えないといけないこともあり、つい否定しがちになってしまいます。。。
否定しそう…と思ったときには、子どもが何を話しても「そうなんだね」「そう思ったんだね」と一度受け止めて聞ききることに徹しましょう。
「どんなことでも話していいんだよ✨」という雰囲気を作る第一歩です。
こちらのテーマでおすすめな本は「子どもを否定しない習慣」です。
この本では、「子どもを否定しない伝え方&叱り方」「子どもを気持ちよく動かせる否定しない会話術」「自己肯定感を伸ばす声かけ」等について詳しく書かれています。

本に書かれている内容を真似すると、否定しない習慣が身についていきます。
どれも簡単に実践できるものばかり。私が実践中なのは、以下の4つです。
「つい否定しちゃうな…」「完璧主義で子どもについ怒っちゃう…」「否定されて育った時期があった」といった経験がある方には特におすすめの本です。
是非一度読んでみてください。

アドバイスよりも共感を意識する
つい「こうすればいいよ!」とアドバイスしたくなることはありますよね?
ですが、相手が本当に求めているのは「解決策」ではなく、「気持ちをわかってもらうこと」である場合が多かったりします。
たとえば、子どもがコケて「痛い…」と言ったとき、「ああ、もう!こうすればコケることなかったんだよ。」とアドバイスすると、「そういうことを言ってほしいんじゃなくて、共感してほしいの…」と、共感が得られるまでひたすら「痛い、痛い、痛い~!!」とぐずってしまうことがあります。この時「痛かったね。」と共感すると、すぐ立ち上がることも。アドバイスしたい場合は、「痛かったね。痛いの痛いの飛んでいけ~。(落ち着いたら)今度からは〇〇気をつけようね。」のように、共感したのちにアドバイスをするようにしましょう。
このように、子どもの気持ちに寄り添うと、自分の気持ちを分かってもらえたと子どもは安心します。そして、心が軽くなると、自分で「じゃあどうしようかな?」と前向きに考えられるようになります。
子どもや家族・大切な人との会話では、アドバイスよりも「共感」を意識してみると、気持ちが通じやすくなります。ついアドバイスしがちな方は、ぜひ意識してみてください。
叱る&アドバイスする時は短時間で
子どもなので、まだやっていいことと悪いことが分からないときがあります。
危険な時や他人を傷つけるなど、叱ることが必要な時もあります。
そんな時には、以下の3つに気をつけて叱るようにしてください。
子どもが話しやすい雰囲気を作る
食事中やお風呂の時間、寝る前などに、リラックスできる時間を作りましょう。
小さいときは一緒に遊ぶ時間、大きくなっても家族みんながのんびりお話する時間を作るようにしましょう✨
親が率先して本音を話す
親が自分の気持ちを正直に話すことも大切です。
親が本音で話していないと、子どもも安心して本音が話せません。
親も子どもに対して本音を話すようにしましょう。
「今日は仕事でこんなことがあって大変だったよ。〇〇してなんとかなった。」など話してみましょう。
よかったことだけでなく、失敗したこと、大変だったことも話すのが理想です。
親は一番身近な大人です。いいところばかり見せたくなりますが、人生の1人の先輩として、いろんな背中を見せてあげると素敵です。
子どもの本音を引き出す魔法の質問&会話テクニック
子どもが話しやすくなる質問や会話のコツを紹介します。
実践事例|心理的安全性が高い家庭の特徴とは?
心理的安全性が高い家庭の特徴を5つ挙げてみました。
皆さんのご家庭、育った家庭はいかがでしょうか?
心理的安全性が高い家庭を目指して、できることからチャレンジしてみてくださいね♪
まとめ|家族みんなが安心できる温かい家庭をつくろう!
このように家庭の心理的安全性を高めることで、子どもが本音を話しやすくなり、家族の絆が深まります。
チャレンジしてみたいことはありましたでしょうか?
たくさんあった方は、まず何か1つ行動に移してみてください。
今から少しずつ意識を変え、家族全員が安心して過ごせる温かい家庭を作っていきましょう!
